案外地味なADの仕事 ~デジタイズ~
こんにちは、オカザキです。
この記事を書いている現在、絶賛仕事中です。
何をしているかというと、「デジタイズ」といわれる、ADをやっていたら絶対避けて通れない地味な仕事の真っ最中です。
デジタイズとは何かといいますと、簡単に言うとテープやSDカードなどのメディアを使って撮影してきた映像素材を、ソフトを使って編集するためにPC上で扱える動画データに変換する作業のことを言います。
私の会社だとだいたいFinal Cut Proというソフトを使って編集することが多いのですが、その場合はApple Prorez422 という動画データに変換をかけてから編集に入ります。
深夜にロケから帰ってきて「今日の素材、明日の朝までにデジタイズしといてね!」とディレクターから言われてこの作業のために家に帰れないなんてこととかが、残念ながらわりとよくあります(笑)
しかし、このデジタイズ作業、具体的に何をするかと言えば、
①撮ってきた素材の入ったテープなりカードなりをパソコンにつなぐ(5秒で終わる)
②変換ソフトを使って出力される動画形式を指定し、変換開始(1分で終わる)
③ひたすら待つ(素材がテープの場合その素材の長さと同じ時間かかる、テープでも実際の尺の半分くらいかかる)
④変換が終わったら次のテープなりカードなりをパソコンにつなぐ
(以下、素材がなくなるまでくりかえし)
という、要はパソコンに素材をつないでボタンを押して変換ができるまでただ見守ってるだけという、めっちゃ地味な仕事なのです。
ドキュメンタリーとかで3日間密着ロケとかしてたら素材の量もとんでもないことになるので、デジタイズもかなりめんどくさいことになりますね。
だから、大抵は一度デジタイズを仕掛けたらその間に別の仕事をすることが多いです。
もしくは睡眠時間に充てるか、どっかにサボりに出かけるかですね(2時間テープとかだとちょっとした買い物とかにちょうどいい時間だったりする)。
ぶっちゃけ予算がある番組ならデジタイズはADがやらずに業者に出したり、アルバイトを雇って頼んだりもできるはずなのですが、
昨今の不景気でなかなかそんな番組はないので、大抵はADがやらされることが多いのが現状です(ウチの会社だけ…?)。
華やかに見えるテレビ業界ですが、末端のADの仕事はこういう地味~な仕事が多い、というかほとんどだったりします。
ちなみに、最後に私が考える新人ADが引っ掛かるデジタイズ3大トラップを紹介しておきます。
①デジタイズを仕掛けてから寝てて起きたら途中でPCトラブルで止まってて全然できてない
②完璧に仕掛けたつもりが出力動画の形式を間違えてて全部最初からやり直し
③デジタイズ以外に仕事がないのにこれのせいで永遠に帰れない(ボタンを押すためだけに会社にいないといけない)
3つ目はトラップではないか…